どつぷり首まで浸かつてしまい 僕は 何処にもいけません
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つい先日のことです 何日かの休みをもらって 奈良へ旅行に行ってまいりました。 旅行から帰ってきてすることと云えばアレです 僕に餞別をくださいました 近所に住んでる親類のところに 報告がてら 奈良のお土産を手渡しに行くのであります。 僕 親類の家に行ったのだけれども あいにくと親類はいなくて けれども親類の娘さんであるところのミドリさん14才が留守番をしておりました。 ミドリさんに奈良の土産を渡したのだけれど 「奈良に旅行だなんて いい気なものだわ」 だなんて 随分と不機嫌であります。 「東北から奈良まで旅行するなんて さぞ 逢いたい女の子でもいたんでしょうね その女の子と 随分と楽しいことをしてきたんでしょうね!」 いいえ そんなことはありません 男だらけのオフ会に参加してました だなんて ミドリさんに 云える訳がありません。 「そして 夜は女の子と二人して あんなことや こんなことをしたのでしょう このぺログリ野郎! けがらわしい!」 いいえ そんなことはまるでなくて 夜は ドキ!ポロリ!男だらけのパジャマパーティでした だなんて 云えません 云えません。 「なにもいわないんですか 黙ってるってことは キィ! 悔しい! こんな土産くらいで! はぐらかそうだなんて! ちょこざいにもほどがあります!」 誤解です 許してください だなんて云っても無駄であります こうなったときのミドリさんには何を云っても駄目なのであります ひたすらミドリさんのつきつける無理難題を聞くしかないのであります。 僕の もう 許してくださいよ 何でも云われたことをしますから機嫌を直してください ってお願いをやっと聞いてくれて ミドリさん 少し落ち着いたようであります。 「わかった じゃあ佐々木(仮名)さん わたしの云うこと なんでもきいてくれるのよね じゃあ 『できるかな?』ゴッコ しましょ そしたら ゆるしてあげる」 『できるかな?』ゴッコ? あの ノッポさんと ゴン太くんの? 「そう 佐々木(仮名)さんは ゴン太くん わたしは ドッポさん役 ね」 ドッポさん? ノッポさんじゃなくて? 「いいのよ ドッポさんで じゃあ はじめるよ 最初はね 『本当の正拳 できるかな?』よ ゴン太くん 正拳 握ってみて」 もう ゴン太くん呼ばわりですか まあいいです 正拳ってほら こうでしょう グーに握った形で 「ゴン太くん それが本当に 本当の正拳 だと 思いますか? たしかに限りなく正拳に近い握り方だけれども それは 0.99999・・・・ なのです 佐々木(仮名)さんが これからの一生 ずっと 0.99999999999999999って云い続けたって 0.999999・・・・ は 1 にならないんです」 なんだかよくわかりませんが じゃあ どうしたらいいんです 「0.99999・・・・ を 1 にすることは 案外 簡単なことなんですよ 0.99999999999・・・・って無限に続くのは 0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・・ ってことじゃないですか それを式にすると こうです x=0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・・ で その両辺に10を掛けた式が 10x=9+0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・・ になります で 10x の式から x の式を引きます 10x=9+0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・・ - x= 0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・・ ↓ 9x=9 ↓ x=1 これが 0.9999999・・・・ を 1 にする方法です で これが 本当の正拳 です」 ミドリさん 華奢な右手を 妙な形に握って構えます。 「ゴン太くん ちょっと 受けてみて」 だなんて云って 僕の顔を 軽くポコンと殴りました そんなにたいした事はないと思ったのですが 殴られてみてビックリ 拳が顔にめり込んで とんでもなく 痛い 鼻が! 鼻が! 血が止まらない! なにをするんです! 「なにって 菩薩拳っていうんですよ ふふふ さあ ゴン太くん 立ってください 次は 『コツカケ、できるかな?』ですよ」 なんですか コツカケって? 「いまからおしえますよ ええっと まず ゴン太くんは 足を肩幅くらいに開いて そう そのぐらい じゃあ ソレ!」 ミドリさん 掛け声も勇ましく 僕の股間を蹴り上げますギャア! 潰れた! 一個 潰れた! 「えーっと コツカケってのは 金的への攻撃に対して 腹筋の強力な作用で 睾丸を体内に収める技 らしいの インパクトの瞬間 腹筋を上手い具合に使うのよ じゃあもう一回 さあ 立って 立てよオラ」 ミドリさん 悶絶して横たわる僕の腹を一蹴りし 無理やり引き起こして壁にもたれ立たせます。 「次 失敗したら もう子種はできないよ 気合いれてやりな」 僕 勘弁してください って哀願したのだけれども。 「勘弁もなにも コツカケができたら 全部ゆるしてあげますよ ふふふ」 だなんて。 どうやら ミドリさん 僕を許すつもりなど 全然ないようであります。
by khem_mark
| 2004-06-10 02:06
| ミドリさん
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