どつぷり首まで浸かつてしまい 僕は 何処にもいけません
カテゴリ
以前の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
「ほら!これ!見たことあるだろ!」 「いいえ 見たことなどございません」 「お前 あん時に見たって!絶対!見てるはずだって!」 「見たことありませんってば。記憶にございません」 「ねえ!そこのアンタも見てたよね!絶対見てたってば!俺知ってるもん!」 「私も見たことありません。そんなもの 初めて見ました」 「だー!!俺!あん時!みんなに見せたじゃん?こうやって!こうやって!」 「そんなことをおっしゃられても 見てないものを見たとは 云えませんし」 「だーかーらー!あの時!遊び人の金さんって男が これと同じ彫り物をお前らに見せたんだってば!絶対覚えてるはずだって!」 「見覚えがございません」 「その金さんが!お前らの悪事をみんなお見通しなんだよ!」 「はて 私どもは 遊び人の金さん なんて男は これっぽっちも知りませんが」 「俺!俺!その遊び人の金さんって俺なのな!あん時 俺 云ったじゃん!『この金さんの桜吹雪 散らせるもんなら散らせてみやがれ』って格好良く云ったじゃん!」 「一向に記憶にございません」 「チクショー!俺!云ったもん!絶対に云ったもんね!」 「そんなことおっしゃられてもお奉行さま。私どもが悪事を働いていただなんて トンとおぼえがございません。何か証拠でもおありですかな」 「だからほら!コレ!遠山桜!お前らの悪事を全部お見通しの遠山桜!見忘れたとは云わせねえぜ!」 「だから そんな彫り物 コレまで一度も見たことありませんってば。他に証拠はないんですか」 「だから ほら 遠山桜が」 「そんなの お奉行さまが一人で勝手に 私どもが悪事を働いた って云ってるだけじゃないですか そんなんじゃ 証拠って云えません」 「んなこと云ったって お前ら悪事働いてたじゃん!お前ら俺に『ふふん、冥土の土産に聞かせてやろう』って自分の悪事を語ったじゃん!俺 確かに聞いたもん!」 「そんなこと 云ったおぼえはございません きっとお奉行さまは 悪い夢でもご覧になられたのでしょう」
by khem_mark
| 2004-05-15 02:36
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||