どつぷり首まで浸かつてしまい 僕は 何処にもいけません
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●「もう、私たち 逢わない方がいいと思うの」 ○「ず、随分と急な話じゃないですか、あんなに上手くやっていた僕たちなのに、そんなのないです」 ●「だけど、もうダメなのです アナタとは別れなきゃいけないの」 ○「そんな!何故です!アレですか!僕の他に誰か!僕より好きな男が出来たってんですか!」 ●「いえ、アナタを好きなのと同じくらいに好きな人がいるのです」 ○「同じくらい好きって、じゃあその男が僕より格好良くて、それで僕よりもその男を」 ●「いえ、格好良さも容姿もアナタと同じレベルです」 ○「じゃ、じゃあアレですか、向こうの方が僕よりも優しいとか誠実だとか、その男の方が僕より性格がよくて、それで僕よりもその男を」 ●「いえ、その人も、アナタと同じくらい誠実で優しくて、性格も同じ様なモノです」 ○「わかりましたよ!向こうの方が!僕よりもお金持ちだってんですね!やっぱり金かコノ売女!匹夫!」 ●「いえ違います、その人の財力はそんなたいしたことがなくて、さしずめアナタと同等の生活レベルであります」 ○「じゃあ何故です、容姿も性格もお金の持ち具合も同じで、なんで僕よりもその男の方がいいんですか」 ●「アナタと彼の違うトコロは、ただ一つだけなのです」 ○「そんな、ただ一つの違いで向こうの方が好き、だなんて。教えてください、教えてくれれば直します、だから」 ●「違いは一つだけなのです、アナタの鼻の頭が赤くて、あの人はそうじゃない、ソレだけです」 そう云って彼女は僕の鼻の頭をポチンと押した。 僕の身体はみるみる縮んでいき、しまいにはノッペラボウの小さな人形になった。
by khem_mark
| 2004-02-25 04:39
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