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どつぷり首まで浸かつてしまい 僕は 何処にもいけません
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僕はもう 死んでしまうべきなのだ 大好きだった彼女に お付き合いできないって云われた僕は 死ぬより他に 方法がない 生きているのは嫌 死んでいないのは嫌 誰からも見向きもされない僕は 変死体で発見されるべきなのです 考えよう どんな変死体になるべきか 決まっているのは公園のベンチ 雨降る深夜 僕 死に装束のパジャマに着替え 雨に打たれてグッショリ濡れて 冷えて凍えて震えて死んで 次の日の朝 真っ白く変色した僕の死体 新聞配達の少年によって発見されるのです 発見された僕の死体 僕の両手 何を持っているのが良いか おかしなモノを持ってなければ 僕は 変死体とは みなされず 何を持とう 何が良い ちくわ なんていかがでしょうか ちくわを握った僕の死体 そのちくわで 何をしようとしていたのでしょう それとも ダイイングメッセイージ? いいえ いけません ちくわなどの 食物はダメ カラスや野良猫に狙われ突つかれ食いちぎられて 無いものにされてしまいます 何を持とう 何が良い 空気で膨らませるオランダ妻などいかがでしょう 矢部美穂写真集ハッスルテングなんてのも いいかもしれない そんなエログッズを握り締めた僕の死体 変死体なことこの上ないけれど いけません 僕の性的嗜好が疑われてしまいます なんだ ハッスルテングって 何を持とう 何が良い 変死体が持っているのに相応しい 似つかわしくないヘンテコなモノ チャンピオンベルト 優勝カップ ピアニカ ハープ ジャポニカ学習帳 信楽焼のタヌキ オナペッツの頭の部分 ミッシリ長靴に詰まったチコの実 ああ ダメだ どれもこれも いまいちで インパクトが足りない 何が良い 何を持った どんな変死体にしあげるべきだろう 僕 夜の公園 ベンチに腰掛けた僕の死体を前にして 一体 何を握らせるべきか 延々と考え続けているのです。 #
by khem_mark
| 2005-06-02 01:06
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会社の休憩室にて ワイシャツの袖ボタンが取れたので繕おうと 針の穴に糸を通そうとしているとです。 「なにやってんの?」 と 声を掛けてきましたのは 会社の同期。 やあ ちょっとボタンが取れたものだから。 繕おうとしてるんだけれど なかなか 糸が針に通らなくて。 不器用な男ですから。 「高倉健気取り? ちょっと貸してみてよ」 と 僕の手から針と糸を取り上げて。 「ん…」 なんて 糸の先を口に含み ちょいと尖らせて 精神集中。 「や… ん… で… どうだ! 通ったよ!」 なんて 得意満面な笑顔をしてさ。 あ どうも ありがとう。 でも あれだよ 止める間も無かったけれどさあ 「止める間って?」 ん? ほら 最初 糸の先 口で濡らしたじゃない。 それ 僕がさんざん最初にやってるからさ 僕と君との 間接キッスになってしまったよ 「ふん そんなこと… 知ってるよ」 だなんて 耳の先まで真っ赤にして クルリ踵を反すと 休憩室から出ていきました。 まったく 柄にも無く 可愛らしい行動をしてくれる。 あとは あの同期が 男じゃなかったらよかったんだけれど。 #
by khem_mark
| 2005-05-19 01:22
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とぅるるるる とぅるるるる はい もしもし? 『おう いたな』 なんだ 兄さんですか どうしたんですか 電話だなんて 『いや なに。 ちょっとお前に話したいことがあってな。 カゴメカゴメの唄 あるだろ』 ああ ありますね。 後ろの正面だあれ ってヤツですね 『うん 俺が唄って聞かせよう かごめ かごめ かごのなかのとりは いついつでやる よあけのばんに つるとかめがすべった うしろのしょうめんだあれ どうだ?』 いや どうだもこうだも。 で カゴメカゴメがどうかしたんですか? 『アレについて 画期的なことを思いついたぞ! 寝入り端に!』 寝入り端って。 きっとソレは 眠い頭が思いついた妄想ですよ 『妄想じゃない。 もう 凄いぞ! ビガッ!って閃いたんだ』 兄さんの妄想の瞬発力は スゴイですからねえ 『妄想じゃないといってるだろう。 まあいい。 お前は カゴメカゴメの 《カゴメ》ってのは なんだと思う?』 カゴメ ですか? 僕の知ってるいくつかの事だと 子供達がしゃがんでいる子供をかこんで回るから『囲め』のカゴメ。 真ん中の子供がしゃがんでいるから『屈め』が変化してのカゴメ。 籠の中に閉じ込められた遊女のことを唄ったから『籠女』のカゴメ。 籠の編み目すなわち晴明桔梗と呼ばれる五芒星 または六芒星に例えて魔除けの意とする『籠目』のカゴメ くらいですかねえ。 柳田國男あたりが『カガメ』が『カゴメ』に訛ったって云ってたような気がします 『ふん。 どれもこれも ありきたりのことだなあ お前は その程度のことしか知らないのか この 無知蒙昧がッ!』 ンなッ? そこまで云うんなら 兄さんの思いついたことってのは どんだけスゴイことだってんです? 『だから 『カゴメ』 は『カガメ』 だったんだよ』 は? 『カゴメ』が『カガメ』ってのは 僕 さっき云った中に入ってるじゃないですか 兄さんは 話を聞いていないんですか 『だから お前のいってる『カガメ』は しゃがむという意の 屈め の『カガメ』だろう? ちがうんだ 俺の云うカガメは 『カガ メ』 すなわち 蛇の目 ってことだ』 蛇の目? 『カガってのは蛇の古語だ。 その目ってことで カガメ。 このカガメってのが 鏡の語源って説もある。 なにしろ蛇の目はピカピカ光るからな。 カガメが鏡であると考えるなら 凄いぞ』 凄いって 何がです 『馬鹿。 『後ろの正面』を覗く為 後ろを振向く以外 一番手っ取り早いのはなんだ? 鏡を見ることだろうよ』 ああ そうですね。 『つまり 『かごめ かごめ』ってのは 『鏡よ鏡よ鏡さん?』って問いかけであると 俺は結論付けたのだ』 白雪姫の 魔法の鏡じゃないんですから 『カゴメカゴメが不吉な唄だって云われるが 昔っから日本に伝わってて今も残っている唄や歌の類は並べて不吉なものなど無いってえのが俺の持論だ。 なにしろ言霊信仰ってヤツで力あるものが謡った詞は本当になる。 だから 不吉で物騒な唄が野放しで残っているわけがない』 でも 鶴と亀が滑ったってのは お目出度くないですよ 『鏡に映る世界ってのは この世と真逆である。 鏡の向こうの世界なら 『夜明けの晩に鶴と亀が滑った』ってえ不吉な詞が 鏡のコッチのこの世では真逆となり 祝詞となるじゃあないか。 全然 不吉じゃない』 んじゃあ 『籠の中の鳥はいついつ出やる』ってのは? 『ん? ああ そこはまだ考えてなかった。 これは つまり最初のカゴメカゴメに続いている言葉だからな 『鏡よ鏡よ鏡さん? 籠の中の鳥は いつ出ることが出来るのでしょう?』であるとするならば あ ああ ちょっとまて! つまり 鏡の中 私の後ろの正面に立っているのは誰?ってことだとするならば 一人で鏡に向かっているはずなのに 映っている見ず知らずのナニカは』 ちょっと兄さん 何をブツブツ云ってるんです 『まて アレは何だ なんで俺の鏡にそんなのが映っている? あれか 鏡の前で カゴメカゴメをうたったからか まさか そんな 鏡の中 俺の後ろの正面にいるのは なんだ? いや そんな! あの手はなんだ! 鏡に! 鏡に!』 つんざく兄の絶叫 幾ばくかの間 そして永遠する静寂 何度呼びかけても兄の応答は無く。 以降 兄の行方は ようとして知れず。 #
by khem_mark
| 2005-05-17 14:03
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by khem_mark
| 2005-05-13 02:09
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「大分 昔のことよ。 約束の時間に遅れそうなものだったから 赤信号を無視して 自転車で道路を渡ったことがあったんだ」 と 彼女が云いました。 「その日の夜のことだよ。 あたしの 死んだお祖父さんが夢に出てきた。 『お前 今日危ないことをしただろう 死ぬところだったぞ 俺が代わりに死んでおいた 以後気をつけろ』ってな具合にね」 へえ 死んだお祖父さんがねえ。 孫思いの 素敵なお祖父さんじゃないですか 「うん 本当に。 でも あたし それが本当なのか 確かめたかった。 もしかしたら その夢枕にたったお祖父さんってのは私の見た夢でしかなく ただの妄想なのかもしれないじゃない だから もう一度 自転車で 赤信号を無視してみたの それも かなり際どいタイミング でね」 あ 危ないじゃないですか 「うん 本当に危なかった。 死ぬところだった もうちょっと道路を横切るのが遅かったら 背中を後押しされる感覚が無かったら ダンプに轢かれてペッチャンコ だったわねえ」 背中を後押し? 「そう。 トンって 押される感じ。 ギュンって急加速した。 その夜の夢に やっぱりお祖父さんが出てきたよ。 『危ないなあ また 俺が代わりに死んでおいた』 って。 やっぱり 私の妄想なんかじゃなくて 本当にお祖父さんが あたしを守ってくれたんだ」 何度も助けてくれるお祖父さんに 感謝しなきゃだめですよ 「感謝なら してるわよ。 アレから 何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も あたしの身代わりに 死んでくれてるんだから」 はあ? な 何度も何度も何度もって 何度ですか 「数え切れないくらい よ。 あの時からあたし 死に際ギリギリ限界のスリルっていうの? それに病み付きになっちゃって。 自分の命を試すようなこと それこそ毎日やってたわ。 そして 死にそうな目にあうたびにお祖父さんが夢にでてきて『俺が代わりに死んでおいた』って」 うわあ 最低だ 「最低ってなによ。 もう死んでるんだから 何度死んだところで お祖父さんにとっちゃ一回死ぬのも何百回死ぬのも 同じような… まあ 同じじゃなかったんだけれど」 同じじゃ ない? 「一度 身代わりになる度 お祖父さん 何処かが壊れていくの。 死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて死んで壊れて もう 壊れてないところがないくらい。 それでもあたしの身代わりになって死んでくれるんだけれど もう 限界かもしれない。 こないだ夢枕にたたれたときは お祖父さんかどうかも分からない ズタ袋みたいな肉塊が 途切れ途切れの呻き声を上げてて あたし 気持ち悪くて 叫びながら目覚めちゃったわよ」 なんてことを 「だから そろそろ お祖父さんの身代わりが必要なのよ あたしの身代わりに死んでくれる お祖父さんの代替品。 前に『死んでも君のことが好きだ』って云ってくれたアナタなんか 最適だと思わない ねえ?」 と 彼女 銀のナイフで僕の咽笛をサクリ #
by khem_mark
| 2005-05-13 01:01
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