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どつぷり首まで浸かつてしまい 僕は 何処にもいけません
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「大変だ! 一大事! 大発明だよ 君ィ!!」 「なんですか博士 そんな 倍達風に」 「コレを見ろ 凄いだろう!」 「や そりゃ なんです?」 「ああ こんなに節くれだって捻れてて てらてら黒光りなんかしちゃって うっとりしちゃう…」 「だから その変なの なんですか」 「ふン! 知らざあ云って聞かせやしょう 無知蒙昧な君は心して聞くがいい!」 「どうせまた ロクでも無いモノなんでしょう」 「コレはな 武器だよ」 「武器?」 「無慈悲に冷酷 残虐に過酷 無惨に残酷 残忍卑劣 極悪非道 最強に最悪 非人道的に非道徳 人を殺して殺して殺して殺して殺す為だけの窮極目的 終極手段としての 武器 だよ」 「そんな大げさな。 博士お得意のホラ話でしょうに」 「本当だって! 凄いんだぞ!」 「でも 博士の持ってるソレが武器だとは思えませんよ? 見た感じ ちっぽけでちゃちで 粗末で貧弱な 武器としての凄みなんか 全然感じないです 武器ってのはもっと ギラギラしてて禍禍しくて 忌忌しい ゾっとするものでしょう?」 「そうか… そんなに私の発明したコレが ちっぽけでちゃちで 粗末で貧弱 か… 黒光りしてるのにな…」 「や そんなにガッカリしないでくださいよ あー あれだ ソレのその 尖ってるところで刺されたら 凄く痛そうですよ ね それに 黒光りしてるところなんか とても いいと思いますよ」 「だよな! やっぱり 武器ってのは黒光りしてないと!」 「え ええ そうですね。 ところでソレ 武器らしさがあんまり感じられないんですけれど どんな風に使うんです? そんなんで攻撃されても まるで痛くなさそうですが」 「ふむ。 それなら君ィ! 頭の中で考え得る 最悪の苦痛 むごい死に様を思い浮かべてみたまえ」 「むごい死に様 ですか? ええっと じゃあ 爪切りで 死ぬまで全身の肉を抓み毟られる とか」 「他には?」 「生きたままヤスリでゴリゴリ削られる とか 大根オロシ器で身体の先っぽから擂られる とか」 「他には?」 「軍隊蟻に襲われるとか トックリバチっぽい何かに卵を生みつけられて 身体の内側から蝕まれた末に死 とか 大体そんなものですかねえ」 「『大体そんなものですかねえ』 。 ふふん ならば君にはこう云おうか。 『そんなものは天国だ!』」 「うわあ 随分と大きく出ましたね」 「今 君が云ったことを 全部足してもなお酷い 何倍掛けても追いつかない 空前絶後の地獄絵図だ この一撃を食らったもの様々な苦痛を体験した挙げ句 生きながら腐り糞便と化す 生まれた事を悔いながら死ぬのだ! 凄いだろう! まあ この武器の使い方は物騒だから 教えてあげないけどな」 「まあ そんなことはどうでもいいですよ」 「どうでもいいってなんだね これは 物凄い事なんだぞ」 「だって博士 何の為に そんな物騒な武器 発明したんです?」 「何の為って そりゃあ 我が身を守る為さ」 「我が身を守るって そんな 博士を攻撃するような敵なんて 何処にいるんです」 「そんなことなら心配無用 敵なら これから つくるんだ」 そう云って博士 僕にニッコリ微笑みました。 外は核の冬 他の生き残りが居るかは知らない 地下数100メートル 強固に閉ざされたシェルターに 僕と博士は 二人きり #
by khem_mark
| 2005-04-16 14:48
| 変
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by khem_mark
| 2005-04-13 03:55
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ミドリさん15才は 僕の近所に住んでいる親類の娘さんです。 僕の部屋に遊びにきたミドリさん 本棚の本をペラペラめくりつつ云いました。 「佐々木(仮名)さん 私の部屋の本棚 一つ増やすから お金ちょうだい」 え えっとミドリさん なんで ミドリさんの本棚を増やすのに 僕のお金を? 「だって 佐々木(仮名)さんから貰ったり借りたりした本で 私の本棚 もう少しで一杯になっちゃうもの」 ああ そういやあ僕 読み終えた本とかを貸したげたり 誕生日の贈り物に京極夏彦一式をプレゼントしたり していたなあ。 「今日 この漫画とか 何冊か借りてったら 多分 もう いっぱい」 などと 南條範夫原作山口貴由漫画 シグルイ1~3 手に取って。 ああ うら若い女子が そんな漫画を見てはいけません 「いいじゃない カッコイイし それよりも 本棚をさあ」 そんな本棚の話よりも アレです ミドリさん 「え なに?」 アナタの心の本棚を 僕という名の本でいっぱいに埋め尽くしたい 「はあ? な なにを」 むしろ 君の秘密の本棚を 僕の分厚い肉本で埋め尽くしたい! ぬ ぬふぅ! 「き きゃあッ」 #
by khem_mark
| 2005-03-24 05:26
| ミドリさん
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コーヒーが苦手で飲めない僕に 彼が云いました。 「なんだ こんな美味いのが飲めないなんて 人生の8割がたをドブに捨ててるようなものだぞ」 いやあ アレです コーヒーの後味がイヤで。 飲んだ後 胸焼けがします 「あれだな モノがコーヒーだけに 胸が モカモカする ってヤツだな!」 と うまいことを云ったってツラの彼の目玉をコーヒースプーンでグルリとえぐり。 #
by khem_mark
| 2005-03-23 02:19
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僕の部屋に遊びにきた彼女 手持ち無沙汰に本棚から手に取った一冊の本 ペラペラめくっているなあ と思ったらですよ 「うわあ!」 だなんて 急に大きな声を出したりして ビックリしたじゃあないですか 「ビックリしたのは私のほうよ! 何よコレ!」 彼女が指差した 床に落ちているソレ ああ なんだ ソレは僕が その本に 栞代わりに挟めておいたんですよ。 「栞代わり? コレが?! この 黄色い 蝶の屍骸を?!」 いやだなあ 蝶の屍骸なんかじゃないですよ 「どっからどうみても蝶じゃない! パピヨン虫よ!」 いいえ よく見てくださいよ 蝶じゃないです それは 蝶によく似た 黄色い 花ですよ 押し花です 「押し花? …あら 本当だ 蝶によく似ているけど 花ねえ でも こんな花 みたことないし 知らないし」 ええっと それはヨイノシルマシって名前の花です 蝶にそっくりで 年に一度 満月の夜 一斉に咲いて その夜のうちに無くなってしまう。 それに ヨイノシルマシが群生してる場所も限られてるから この花を知ってる人は 滅多にいないと思うよ 「ふうん 珍しい花 なんだねえ」 うん こないだ 猫の跳月を見物しに 猫の丘へ行ったとき 記念に一輪 手折ってきたのを押し花にしておいたのです 「え ちょっ 猫の丘ってなによ 猫の跳月? って?」 猫の丘ってのは 猫が月に跳ぶための場 です。 ヨイノシルマシの群生する丘で 全国に九つあるっていうけれど 「いや だから猫が月に跳ぶって 何? 猫ってアレよね ニャーって鳴く」 ええ その猫ですよ 猫は月に跳ぶものなのです。 年に一度 ヨイノシルマシが咲く満月の夜 真っ黄色に染まった猫の丘目掛けて 死ぬ猫 死んだ猫 長く生きた猫 もう生きていたくない猫 生きたくても生きれなかった猫 などなど その数 ざっと百万匹が集まり ヨイノシルマシの花を口に咥え 一斉に 猫の丘から月へ跳ぶのです 「そんな話 きいたことないよ」 ソレは君が知らないだけのことです。 そうだ 来年 一緒に見に行きましょう 猫が月に跳ぶところ 壮観ですよ 猫の丘 月の真下 咲き乱れるヨイノシルマシ ソレを目掛けて四方八方から駆け集まる百万匹の猫 鳴き狂う猫の群れが 先刻まで真っ黄色かった丘を瞬時にして食いちぎり 次々に跳んでいくんです 月を目掛けて伸びる猫の柱は 必見ですよ 「ふうん まあ ソレが本当の話で ソレを見る機会があったら ね」 ああ 信用していませんね 僕を 「そんな与太話 信用できるわけないじゃない なによ 何が猫の丘よ そんな嘘っぱち 誰が信じるって」 本当ですよ 信用できないってんなら 僕の云う事を試してみるといい 「試してみるといい って 何を?」 簡単な事です この ヨイノシルマシの花を口に咥え ぴょんと飛び跳ねてみるといい そしたらアラ不思議 ふわりと宙に浮く事請け合い 「本当に?」 本当ですよ この 蝶の翅によく似た花には不思議な効能がありましてね ソレを口に咥えて跳ねると 一瞬 宙に浮かぶ事が出来ます。 更に 空に満月が浮かんでいるときには効果倍増 月に引かれて高く高く浮かび上がることが出来るんです それこそ月に届くくらいに。 だから 猫はヨイノシルマシを咥えて跳ぶのです 「なんだかうそ臭いけれど まあ試してみるだけなら いいよ。 そのかわり 嘘だったら あんたの首の骨をおっぺしょるからね」 え えっと た ただ 押し花にしているんで 効能も薄れていると思います 浮かぶのも一瞬ですよ きっと。 それに 今は 月の出てない真っ昼間だから 「言い訳はいいから。 んっと 口に咥えて ジャンプすればいいのよね」 立ち上がった彼女 ヨイノシルマシ 口に咥え せーのでピョンと 飛び跳ねた そのまま彼女 ふわりと舞い上がり 上へ上へと舞い上がり すごい勢い グシャリとぶつかり 突き抜けて 天井。 一瞬 間を置いたのち 屋根の上で物凄い音 急いで玄関を出て表にまわって見ますれば ベッコリと人型にへこんだ屋根 ソコにスッポリ嵌りこむ形でめり込んでいる 墜落死した彼女 見上げると 空にはポッカリと浮かぶ まんまるな昼月 #
by khem_mark
| 2005-03-19 03:14
| 変
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